タブバーを作ろう

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2011/12/15 18:10 投稿先 97.サルでき本 原稿以前 投稿者 カワサキ タカシ

後の悪魔的な眠気はなんとかならないものか。

住宅事情のお話、続き。その昔、ワタシは旅行で香港に行ったことがある。香港はとてもエネルギッシュな街で、その刺激的な甘さと濃さは、若いワタシに多くの影響を与えてくれた。メシのウマイ街は、良い街だ。ただ、香港でワタシが一番印象に残っているのは、残念ながらメシのことではない。街中にニョキニョキ建っている、細長過ぎる建物のことなのである。細長過ぎる建物。伝わるだろうか。「ワンルームくらいの敷地面積で、フロアが数十階」、という建物なのだ。ちょっと押したら倒れそう。全盛期の小錦が、三人くらい部屋の片側に座ったら絶対アウト。香港の街には、そこら中にそんな建物が建っているのである。「根性が違う」、そんなことを思ったのを覚えている。

iPhoneアプリの画面は狭い。iPadですら、通常のデスクトップパソコンに比べたら、ずっとコンパクトにできている。狭いということは、つまり、ひとつの画面で、できることの絶対量が少ない、ということである。どんなに暇を持て余したスーパーエンジニアが、連日徹夜で作ったとしても、書ききれる文字数や表示できるフォントの大きさにそもそも差があるのだ、どうしたって小ぢんまりしてしまう(同じような文章をどこかで読んだ気がする?奇遇ですね、ワタシもです)。

その狭いスペースをどう有効に使うか、その工夫のひとつが、タブバーである。タブバーの発想は、香港式高層マンションの考えに似ている。何枚も何枚も重ねたビューを切り替えることで、空間を立体的に増やしてしまおう、ということなのだ。

ここで少々機能の違いについてお話ししておこう。タブバーと、とてもよく似た雰囲気の機能、ツールバーとの違いである。ワタシ、こんな感じに説明しましたね。「ツールバーの発想は、システムキッチンとかユニットバスの考えに似ている。空間自体を広く使うために、ボタン類をまとめて収納してしまおう、ということなのだ。」と。ツールバーは、UIViewから派生したクラスで、コイツの正体は、ビューである。つまり、ボタンやラベルと同様、あくまでひとつの「見た目」なのだ。

それに比べて、タブバーは、後ろにタブバーコントローラーなる、機能がくっついている。タブバー自身はツールバーと同じくUIViewから派生したクラスなのだが、タブバーコントローラーは、UIViewControllerから派生したクラス、なのである。うわぁ、なんだかヤバい雰囲気がする、そんな感じに思われている諸兄。スルドイ。確かにこいつは、深追いすると少々面倒くさいシロモノなのだ。ただ、今はそこまで追いかける必要はない。必要なことだけ、サラッと覚えてしまおう。UIViewControllerは、ビューの「遷移」を管理しているクラス、つまり、複数のビューを切り替える「機能」なのだ。

いたたた、頭痛が痛い。もう少し簡単な使い分け方を伝授しておこう。要は、その画面の中で使う機能を呼び出すボタンを設置したいならツールバーを、複数の画面を切り替えるためのボタンを設置したいならタブバーを、選べばいい。はい、解散。おつかれさまでした。

狭いiPhoneアプリ画面を、広く使うのはアナタの腕次第である。「たったこれだけ?」と思ったら、実は超高層マンションだった。そんなエネルギッシュでオトクなアプリ作りに、ぜひ挑戦して欲しい。


※この記事は今度出す本の下書きの下書きです。
※全ボツになることもありますので、番外編としてお楽しみください。

【業務連絡】
タブバーの画面が続きます。

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