ボタンを作ろう

サルでき.jp > 97.サルでき本 原稿以前 > ボタンを作ろう

2011/11/22 22:24 投稿先 97.サルでき本 原稿以前 投稿者 カワサキ タカシ

お、ここ企画書用のサンプル原稿で書いたパート。

ちょっとiPhoneを手に取ってみよう。くるくると回して、そう。iPhoneには(物理的な=カチッと押せる)ボタンがほんの少ししか付いていない。正面にホームボタンがあって、側面に電源とボリューム。このくらいである。足つぼマッサージ器の突起並にボタンが付いている最近のテレビリモコンと並べたら、もはや「ボタンなんてない」と言っていいかもしれない。アップルは、iPhoneというモノを通じて、「ボタンの概念」を変えたいわけですな。いらんいらん、実際に出っ張ってるボタンなんていらん、と。

さらに、この少なすぎるボタンの中で、「アプリの独自機能を動かすために使っていいボタン」は、残念なことにひとつもない。ホームボタンを連射して敵を倒すとか、電源ボタンを長押しすることでコンティニューできるとか、そんなことはできないようになっている。「じゃあどうしたらいいんスか!ボタンを押させてくださいよ!」「クックック。押したければタッチスクリーンの中に自分で作れ」「うわあああ」。そう、タッチスクリーンの中に作られた、「ボタンらしき姿をした押せる画像」。それが我々iPhoneアプリ開発者にとっての「ボタン」なのである。

「ボタンを制するものはアプリを制する」。ではここで、ボタンについて、覚えておくと、どこかでヒーローになれる(かもしれない)テクニックを2つほど伝授しよう。しっかり暗記して、明日から早速使っていただきたい。

その1「ボタンは、押した時ではなく、指を離した時に動かす」
iPhoneアプリにせよ、Webサイトにせよ、画面上のボタンというものは、ボタンを「押した瞬間」ではなく、ボタンを「離した瞬間」に、処理が動くよう作られていることが非常に多い。人間様というものは「勢い先行」の生き物なので、「ポチっと」押した後で、「ああっ!違った!やっぱりサイズはLで!」などという、「迷い」が発生することが多々ある。ワタシもそう。決めた後で心配になる。逆に、ボタンから指を離すときには、「もうMでいいやー、ダイエットすればー」と、「決定」に踏み切っていることが多い。もう一度やり直すのは面倒くさいのだ。そういう、行動心理学的な背景(たぶん)から、ボタンを離すまで処理をしないよう、設定しておくことが多い。試しに、どこかのホームページにあるリンクをクリックしてから、「クリックしたまま、マウスカーソルをリンクから離して、マウスから指を離す」ことをしてみよう。ね、リンクを押したにも関わらず、ちゃんとキャンセルされたでしょう?

その2「ボタンは、強く押させないことが肝心」
人はボタンを見たら押す生き物だ。ボタンの反応が鈍いと、それこそ親のカタキのような勢いで押し込む。いるでしょう?駅の改札で、電子マネーのカード読み取り部分にカードを「バシーン!」と叩きつけている人。あの行為は「強く接触させれば、良く反応するに違いない」という、間違った思い込みで行われているのである。機械側からすれば、デリケートな読み取り部分に鉄拳を食らっているようなものなので、たまったものではない。うっかり友達に自作のアプリのテストをしてもらったら、ディスプレイが割れて返ってきた、なんてことにならないように、予めなんとかしておかなければ。ということで、ボタンという機能には、押した瞬間に、「押された画像」に切り替える設定が用意されている。そう、これは、強く押し込まれる前に、相手の脳に「大丈夫!アナタはちゃんとこのボタン押してますー!」と、認識させる勝負だ。JRの人達も、日夜その部分の改善に努めているハズである。我々も、負けてはいられない。


※この記事は今度出す本の下書きの下書きです。
※全ボツになることもありますので、番外編としてお楽しみください。

【業務連絡】
ボタンの実装手順が続きます。

関連する記事:

    None Found


Advertisement